クロールのキックのポイントを掴み上達させよう
クロールのキックを上手くけるためには主に、足首から太もも、膝、蹴り幅が大きくなりすぎ水面から足がでるのを矯正(水しぶきを上げないで水面下でキック)するなど、基本的なポイントを押さえる必要があります。
ただいくら矯正するといっても、適当にキックをしていては前に進むことはできないですし、アップキック(足を上に上げる動き)とダウンキック(足を下にさげる動き)の形をつくるために練習で意識するポイントを知らなければなりません。
この記事では水泳の泳ぎ方の一つで、両手で交互に水をかき、両足を交互に上下に動かして泳ぐ泳法『クロール』のキックで前に進むことができるためにも、
- 【種類別】クロールのキックのコツ
- クロールのキックのコツを学べる動画
- クロールのキックを速くするための練習メニュー
- クロールのキックを強化するための筋トレメニュー
- クロールのキックの教え方
これらをご紹介しますので是非参考にしてください。
【種類別】クロールキックの泳ぎ方!できないを克服するコツと練習方法
クロールキックの泳ぎ方
- 腰かけ&ビート板を持って足首と膝の使い方を改善
- グライドキックで足が沈むのを改善
- サイドキックで息継ぎのための練習をする
クロールのキックが進まないときの練習方法①腰かけ&ビート板キックで足首から太もも膝の使い方を改善
バタ足が上手くできない原因は主に、
- 右足と左足が離れてしまっている
- 太ももからでなく、膝から下でキックをしている
これらになり、両足の指を離れずにキックをすること&膝から下だけでなく膝もつかってキックをするのを意識することがポイントです。
ただいくら意識するといっても、なかなか難しい場合は、まずプールサイドに腰をかけてでもいいので腰掛けキックから始め、次に板キック→グライドキックと順を追って練習をしていきましょう。
クロールのキックで足が沈む(足首、つまさき、かかと)ときの練習方法②グライドキック
足が沈むなら正しいストリームラインでクロールのグライドキックをしていきましょう。
正しいストリームラインを作るには、
- スタートするときに姿勢を作る
- グライドキックをしているとき、目線は真下をみる
- キックは両足の親指がくっつくイメージで行う
- 息継ぎをするとき、キックを止めない
これらを意識することが重要になり、足だけではなく太ももから足にかけて足全体で水を蹴る練習をしてみてください。
クロールのグライドキックについては、下記の記事にグライドキックを練習するコツを詳細にまとめてあるので、グライドキックをマスターしたい方は是非合わせて参考にしてください。
クロールのキックをしながら息継ぎ(呼吸)ができるようになるための練習方法③サイドキック
クロールの息継ぎはローリング動作(うつ伏せの状態から横向きにする)ができなければ、呼吸をすることはできません。
ただ、いきなりうつ伏せの状態から横向きになろうとすると、体が仰向けになりすぎて耳に水が入り上手く泳ぐことは難しいです。
ですからまずはビート板をもって、横向きでキックをするサイドキックを、
- 片方の手で肘を曲げずにビート板を掴む
- 体を真横にして、目線は真っ直ぐ、顎を引くことなく足を左右にキックする
- 右側と左側を交互に行う
この3点に注意してやっていきましょう。
クロールのキックのコツを学べる動画
上記動画はコナミが、クロールの正しい姿勢からバタ足をするときのコツをまとめた動画になります。
クロールのキックの練習をするとき、頭のなかでお手本になる動きをイメージできているか否かで同じ練習をしてても差がつきます。
これは、わたしが水泳選手時代に痛感したことになるので、クロールのキックの練習をするのであれば、是非一度動画を見てみてください。
次にバタ足の練習です。
足の甲で水を蹴る感覚を身につけます。
プールサイドに腰を下ろし、水面に足をつけます。両手は後ろについて身体を伸ばして行いましょう。
足は軽く内股に、親指同士をこするよう動かします。
クロールのキックが遅いなら0,1秒でも速くなる(スピード&持久力向上)ための練習メニューを覚えておこう
ところで、クロールのキックが遅い場合、どのような練習をすればいいかな?
うん、クロールが速くなるための練習メニューは、
- 25m×8回(手と手が重なったら次の手を動かすキャッチアップクロール)45秒サークル→目線に注意する
- 25×8回(12,5ずつ息をしないでハード・イージ)50秒サークル→呼吸数を少なくする
- 50×8回(1本ずつハード、イージを4回繰り返す)80秒サークル→ターン後に呼吸をしないこと、ハードのときできればいきは1回、帰りは2回呼吸、ラスト5mは絶対に呼吸しない
- できれば飛び込みの練習→飛び込んだ後、水中で2回〜3回バサロキックをして、水の抵抗を減らすために足から水面に上がる
これらになります。
クロールを速く泳ぐための練習法だけでなく、練習で意識したいことや速く泳ぐコツを知りたい方は是非下記の記事を参考にしてね!
【クロールのキックの種類】2ビート(回数)と6ビートの使い方と違い!速く泳ぐための泳ぎ方
クロールのキック
- 2ビート:片手を1回かく間にキックを1回打つ
- 6ビート:片手を1回かく間にキックを3回打つ
2ビートと6ビートは主に長距離選手におすすめ!短距離選手はビート数は気にしない方が良い理由
2ビート若しくは6ビートのクロールのキックは主に大会で1500m、400m、200mに出場する選手や遠泳するときに使う泳ぎ方になります。
その理由は2ビート若しくは6ビートで泳いだ方が、ただがむしゃらにキックをするのに比べ、泳ぎのリズムを崩すことなく泳げるからです。
ただいくら泳ぎのリズムが崩れないといっても、短距離を速く泳ぐのであればクロールのキックは○ビートと考えすぎないように泳いでいきましょう。
クロールのキックを強化するための陸上でできる筋トレ練習メニュー
クロールのキックに限らず、泳ぐのを速くなりたければ腹筋やスクワットではなく、まずはインナーマッスルを鍛えていきましょう。
その理由はインナーマッスルを鍛えることで、泳ぐ姿勢を保つことができ水の抵抗を減らすことができるかになります。
筋トレ方法としては、肘をつけ腕立て伏せの姿勢になり、体を地面と並行にして60秒間キープし、60秒間キープしている間は、お尻が上がらないよう意識していきましょう。
クロールのキックで膝や腰&股関節に痛み(筋肉痛含む)がでたときのストレッチ法
クロールのキックで膝や腰、股関節に痛みがある場合は主に2人1組になり、
- 腹ばいになる
- 両膝を曲げ、地面にかかとをつける(内転筋など太ももから足の筋肉を伸ばす)
- 痛いと思うところで10秒止める
これらのストレッチを継続して行ない下半身から徐々に疲れをとっていきましょう。
また膝が痛い場合はストレットをするこにより悪化することもあるので、冷やす(アイシング)の対処をしてください。
クロール(キック&パドル)を含めたドリル練習方法
クロールのドリル練習は、
- 水面に手の甲を擦りながら泳ぐ
- 手をグーにして泳ぐ(グーでも水をキャッチする感覚を掴む効果)
- プルを挟み気おつけの姿勢で、肘から下を動かして泳ぐ(最後まで水をかくことを意識する)
- 手と手が重なり合ったら泳ぐ(ストロークの確認、手と手が重なり合ったときにキックを止めない)
- 手を前に出してた片手クロール(水をキャッチする感覚を掴む効果)
- 回さない腕は気をつけして片手クロール
- 横向きでキック(呼吸をしたときにキックを止めないことを意識する)
- 顔あげクロール(テンポを上げる効果)
- パドルをつけてスカーリング(水のキャッチ力を高める効果)
この9つになり、ドリル練習をする意味は泳ぎの一部を重点的に練習することでフォームを改善・スピードを向上させるためです。
子供や水泳初心者へのクロールキックの教え方!親子で蹴り方のポイントを指導練習
子どもや水泳初心者に平泳ぎのキックを含め指導するときは、
- ビート板を持ちながらストロークをする
- 息継ぎをするときは、耳が腕から離れないよう気をつける
- バタ足は両足の指が離れないように意識する
この3つのポイントを押さえることが練習のコツとなります。
クロールの教え方については上記3点の詳細を含め、下記の記事に親が子どもに指導するポイントが書いてあるので是非併せて読んでほしいです。
『クロールのキックは速くなる効果なし』との実験結果が発表される
クロールが速くなるためには、キックとプルの強化が重要だと思っていただけに、2018年7月4日ニュースに掲載された『研究結果』には衝撃を受けました。
研究結果の詳細については下記のとおりなので、是非一読してみてください。
水泳のクロールで速く泳ごうとすればするほど、キック動作(バタ足)は前に進む力に貢献しにくくなる――。こんな研究結果を、筑波大と東京工業大の研究チームがまとめた。秒速1・3メートル(100メートルのタイムで76秒92に相当)より速くなると、足の動きで生じる水の抵抗が大幅に増えるという。生体工学の専門誌「ジャーナル・オブ・バイオメカニクス」に論文が掲載された。
実験では、ワイヤを付けた水泳選手に水槽内で(1)腕と足で泳ぐ(2)腕だけで泳ぐ(3)体をまっすぐに伸ばすの3パターンで泳いでもらい、体にかかる水の抵抗力を計測した。
その結果、秒速1・1メートル(100メートルのタイムで90秒91に相当)の低速ではバタ足は推進力になっているものの、秒速1・3メートルを超えると足の動きが水の流れを妨げ、抵抗は速度の3乗に比例して大きくなっていた。
引用:https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/04/swimmingfreestyle_a_23474222/
おわりに:クロールのキックまとめ
最後にクロールのキックについてまとめると、
- 腰かけ&ビート板を持って足首と膝の使い方を改善
- グライドキックで足が沈むのを改善
- サイドキックで息継ぎのための練習をする
これら段階的に練習するのがコツになります。
クロールのキックができるようになれば、次はクロールを泳ぐ際のすべてのポイントを含め、長く泳ぐ&速く泳ぐコツを知ってみてください。
長く泳ぐ、速く泳ぐコツを知ることで、より水泳の楽しさが広がりますからね。