子供の喘息が水泳で改善するって本当?改善する理由と悪化する7つの原因

子どもの喘息は水泳で改善するのか

喘息

子どもの喘息が治るということは、薬をやめても発作が全く出ない状態のことをいうので、水泳を含め、スポーツをすることで喘息が治癒するということはありません。

しかし、水泳をすることにより体力がつき且つ、呼吸法を練習することで肺や気管支などの心肺機能を強化できるので治すことはできなくても、改善させることはできます。

 

この記事を読むことで、

  • 子どもが水泳をすることで喘息を改善できる理由
  • 喘息が悪化する7つの原因
  • 水泳を辞めた場合、喘息が悪化するかもしれない理由

これらが分かりますので、ぜひ最後まで読んでください。

水泳で小児喘息が改善する理由は、気管支や肺を鍛えることができるからである

スイミング

喘息患者の気道には、慢性的な炎症ができています。

慢性的な炎症ができているので、カビやタバコ、天候の変化などの刺激に反応すると、気管支が縮み喘息の発作が起こるのです。

水泳の練習で呼吸法の練習を繰り返すことで、気管支を鍛えることができ喘息を改善することができます。

 

水泳は陸上スポーツに比べて埃の少ない環境で、呼吸が規則正しく、過呼吸になりにくく、横になって行なう運動であり、また、水スポーツのため湿度が高いので、気道からの水分の喪失が少なく、運動誘発喘息になりにくいとされています。
さらに、1~2ヶ月以上続けることによって、運動能力の向上や気道過敏性の改善がみられます。

引用:まつだ小児科

 

スイスイコーチスイスイコーチ

ただし、喘息には運動が発作の原因となるタイプがあるので注意が必要です。
水泳を習う際は、事前に医師に相談してからスイミングスクールに通うようにしましょう。

喘息が悪化する7つの原因を知ることで、子供の喘息を未然に防ごう

7

水泳を習わせることで喘息を改善したいのであれば、子どもの喘息が悪化する原因も知っておきましょう。

その理由は喘息が悪化する原因を知ることで、発作の原因を取り除くことができるからです。

発作の原因は、

  1. アレルギー
  2. 疲れやストレス
  3. 風邪のウイルス
  4. 運動
  5. 大きい気温差
  6. 食物添加物
  7. タバコや花火の煙

これらになります。

 

このなかでもアレルギーを減らす工夫をしたりタバコをやめることは、今すぐできることなので是非参考にしてください。

気管支を刺激して喘息の発作を誘発する原因を、日常生活の中からできるかぎり取り除きましょう。

とくに最もアレルギーを引き起こしやすいダニの繁殖を防ぐために、室内や寝具などをいつも清潔にし、こまめに換気することが大切です。

引用:タケダ健康サイト

喘息は、アレルギー(ダニやハウスダスト)に反応する

アレルギー

小児喘息の主な原因は、ダニ(ダニのフンや死骸も含む)やハウスダストです。

ダニやハウスダストを発生させないためにも、

  • 室内をこまめに掃除する
  • 布団やカーテンも掃除機をかける
  • エアコンのフィルターを掃除する

これらをするだけでも、喘息の原因となるアレルギーを取り除くことができます。

 

アレルギー体質の子どもは、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などを発生する傾向があるので、部屋の掃除は必ずこまめにしてくださいね。

アトピー性皮膚炎は気管 支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎等を合併しやすい疾患といえる

引用:厚生労働省

疲れやストレスが原因で起こる

疲れやストレスを感じることで、自律神経やホルモンが乱れ気道が収縮することにより、喘息の発作は起こりやすくなるのをご存知でしょうか。

自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスが保てなくなることで乱れます。

これらのバランスを保つために、運動は汗を流しストレスを発散することができるので、効果的なのは覚えておいてください。

風邪のウイルスにより誘発される

喘息は風邪のウイルスにより誘発されることがあります。

風邪を引いている場合は、ただの風なのか、それとも喘息なのか見分けることが難しいので、必ず病院に行くようにしましょう。

運動をすることで、『運動誘発性喘息』になる

運動性誘発喘息は、

  • 喘息の症状が重い方は、少しの運動
  • 前職の症状が軽い方は、マラソンなど強い運動

これらの運動をすることで、発作が起こります。

 

その理由は、運動をすることで、喉に乾燥した空気が入り気道を刺激するからです。

スイスイコーチスイスイコーチ

水泳は空気が乾燥していないので、喘息の発作が起こりにくいスポーツになります。

喘息の発作を少なくするためにも、水泳をして体を鍛えていきましょう!

季節の変わり目や夜から早朝にかけ、気温差が激しくなることで誘発される

朝

喘息は、気温差が激しくなり気道が刺激されることで発生します。

とくに春や秋の季節の変わり目や、夜から早朝に喘息の発作が起こることが多いですよね。

 

そのため、

  • 気温の変化を和らげるために空調を利用する
  • マスクを使うことで、吸い込む息を暖める

これらをすることが、喘息を予防するために効果的です。

食品添加物に反応する

喘息は食品添加物のなかでも、

  • おにぎりやソーセージに使われており、食品の色を綺麗にする『亜硝酸Na』
  •  ゼリーや清涼飲料水に使われており、食品を新鮮に見せる『タール色素』

これらは、喘息症状を悪化させる可能性があります。

 

ですから、なるべく食品表示を確認し、これらの添加物は避けるようにしていきましょう。

必ずしも喘息の症状がひどくなる訳ではないので、子供が反応した食品はチェックしてみてください。

タバコが原因で起こる

タバコ

タバコは、喘息の天敵です。

厚生労働省が喫煙と健康への実態調査をしたところ、タバコの副流煙は呼吸疾患を引き起こす可能性が高いと認定されています。

タバコの副流煙を吸わせないためにも、子どもが喘息の場合は、タバコを控えるようにしましょう。

 

「喫煙により引き起こされる」と判定された健康影響(根拠強い)

• 呼吸器疾患
慢性閉塞性肺疾患、肺炎、
– 子宮内での呼吸器への影響(肺機能)、
– 小児・青年期の呼吸器への影響(肺機能、呼吸器症状、喘息の症状)

引用:厚生労働省

100%プールの塩素で、子どもの喘息(気管支炎)が悪化する訳ではない

「プールの塩素で、子どもの喘息は酷くなりますか」

水泳のインストラクターをしていると、このような質問を受けることがありますが、プールの塩素で100%喘息が悪化する訳ではありません。

 

確かにプールの塩素は刺激物質になるので、喘息を誘発させる原因になりますが、100%喘息が酷くなるのであれば小児科の先生も「スイミングは、喘息を改善するのに良い!」とは言いませんよね。

ですから、子どもが塩素に反応するのであれば、医師に相談する若しくは他のスポーツを習うことを検討していきましょう。

子どもが水泳を辞めた場合、喘息が悪化するかもしれない理由

水泳を習うことで喘息が改善すると、辞めることで喘息が悪化するのか気になるのではないでしょうか。

結論からいうと、喘息は水泳で改善することはあっても治ることはないので、悪化する可能性が無いとは言い切れません。

 

喘息は、気道に炎症が残っていれば再発してしまいます。

ですから炎症をなくすためにも、薬を飲んで完治させていきましょう。

スイスイコーチスイスイコーチ

薬の量は自己判断で減らすことなく、必ず医師に相談して減らすのか、中止するのか決断を仰いでいきましょう。

自己判断で減らすことで、子どもの喘息が悪化するかもしれないですからね。

子どもの喘息を改善するため、通院や服薬だけでなく水泳で体力作りをして喘息をコントロールしよう

水泳

子どもの喘息は、水泳で体力作りをすることで改善することができます。

ですから、子どもの「ゼーゼー、ヒューヒュー」という呼吸音を改善するために、通院や服薬だけでなく、まずは水泳を習わせてみてください。

 

水泳を習わせるメリットは、喘息以外にも、

  • 体全体をバランスよく鍛えることができる
  • 脳の発達に効果がある
  • 免疫力が上がる

これらがありますからね。

 

水泳を習うメリット、デメリットについては「【子供の習い事】スイミングに通う12のメリット・デメリットとは」こちらの記事に書いてありますので、是非参考にしてください。

 

わたしは小さい頃、体が弱く風邪をよく引いていたので、親が0歳からスイミングに通わせてくれていました。

親からはスイミングに通わせたおかげで、体が強くなり、風邪を引くこともなくなったと聞いています。

 

「体の弱さを改善する」ことが目的ではじめた水泳も、結果的には20年間続けることができ、競泳選手としてたくさんの想い出を作ることができました。

「喘息を改善する」という目的でも良いのではないでしょうか。

是非スイミングを習わせ、まずはプールで遊ぶことの楽しさを子どもに体感させてほしいです。

おわりに:水泳を始める目的が喘息改善で、オリンピックに出場した水泳選手もいる

オリンピック

子どもの喘息は水泳をすることで、気管支を鍛えることができるので改善していきます。

ですが、子どもが運動誘発性喘息になる場合もあるので、水泳に通わせるか否かは、必ず医師に相談してくださいね。

 

ロンドンオリンピック100m背泳ぎで銅メダルを獲得した、寺川綾選手も喘息を改善することが目的で水泳を始めたそうです。

私も、ぜんそく児には水泳がいいということで、3歳から始めました。気づいたらプールにいたという状況で、就学前にはもう選手育成コースに入っていました。

引用:日経DUAL

喘息を改善することが目的で、水泳を習いオリンピックに出場した選手もいます。

オリンピック出場まではいかなくても、水泳を習うことで進級する喜びを体感できますし、大会に出ることもできるので、喘息を改善するためにも水泳を楽しんでいきましょう。


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